2015年2月8日に、loftwork システムDiv主催の CMS SUNDAY 2015 〜Vol.1 CMSプロレス「Shibuya WGP」が開催されました。「NOREN」「WordPress」「Movable Type」「concrete5」の4種のCMSが王座をかけて争った前代未聞のバトルロイヤルの模様を、写真と共にレポートしていきたいと思います。
CMSプロレス?!
CMSプロレスとは、同じ仕様のサイトを複数のCMSで構築して競うというエンターテイメント性の高いイベントです。
今回のCMSプロレスは、同じ仕様の大学サイトを「NOREN」「Movable Type」「WordPress」「concrete5」の4種のCMSで構築してもらい、第一線の開発者達がどのように実装したかを解説つきで観戦できるイベントとなりました。
見どころのひとつは、国内実績No.1を誇る商用CMS「NOREN」の参戦!普段、なかなか見ることができないCMSだけに貴重な機会となりました。
もうひとつは、オープンソースはもちろん商用ものも含めて扱ったCMSの数が20を超える 言問株式会社 代表取締役 藤田 拓氏による解説。今回の4種のCMSについて解説できる方は、まず他にいなかったでしょう。
観客席には、各CMSの代表選手のような方々がずらりと並んでいました。
選手入場!
Movable Typeチーム
WordPressチーム(悪役!?)
NORENチーム(ふ、覆面?!…解説の八木さんがなぜ?!)
concrete5チーム(こ、コスプレ?!)
どのチームも”本気”でチャンピオンを狙ってきた!
お題の大学サイトの仕様には、各CMSが得意とするものと苦手とするものを、平等に意地悪く混ぜ込んでおきました。
例えば、ニュースやイベントを年別一覧として表示するのは、Movable TypeやWordPressでは当たり前にできることですが、concrete5やNORENでは当たり前という訳にいきません。
Movable Typeでのニュース一覧
しかし、concrete5チームもNORENチームも、そのくらいの要件は日常茶飯事と言わんばかりにアドオンや工夫をこらした実装で乗り越えてきます。
concrete5でのニュース一覧
逆に、クライアントが詳細ページを自由に更新したいという要望には、concrete5やNORENには、様々な要素のブロックを積み上げていくタイプのインターフェイスがあるので対応しやすいですが、Movable TypeやWordPressではWYSIWYGエディタでの対応になります。
NORENの様々な要素のブロックを積み上げてページを作成できるオプション製品のインターフェース
concrete5には住所を入れるだけで地図が表示される便利なブロックもある
Movable TypeチームやWordPressチームは、WYSIWYGエディタにスタイルをしっかり設定して、公開されるときと同じ表示としたり、Movable Typeでは定型文の機能を駆使して対抗してきます。
Movable TypeチームのWYSIWYGエディタ&定型文攻撃!
WordPressでは編集中ページのURLが取得できる…便利そう
権限や承認フローについては、最大9段階の承認フローが設定できるNORENが最も有利かと思えば、無制限の承認フローを設定できるエンタープライズ版のアドオンでconcrete5が必殺技を繰り出してきました!
NORENの承認フロー設定画面(最大9段階の承認フローを設定できる)
concrete5の ”無制限” 多段階承認フロー…承認が終わらない?
更に、concrete5チームは(懐かしの90年代ホームページ風)学長の部屋まで仕込んできた!
図書館カレンダーについては最も不利なはずのNORENが、新機能と超絶技巧的な実装を駆使して、カレンダー形式と一覧形式のが切り替えられる高機能なもので勝負!
NORENチームの図書館カレンダー
どのチームも本当に作りこみが凄すぎて、これでも本当に一部しか紹介できていません。
そのくらい、各チームが”本気”でチャンピオンを狙っての激戦となりました!
激戦!チャンピオンベルトはどのチームに?!
今回のような要件の大学サイトの構築に、どのCMSが適していると思うかを観客に投票してもらい判定に。
判定の前に、各チームが構築したサイトを見ておきましょう。
WordPressチーム
Movable Typeチーム
concrete5チーム
NORENチーム
判定の結果…今回のチャンピオンは「Movable Type」チーム!
しかし、「concrete5」チームとたった1票の僅差、「WordPress」チームも得票数ではほとんど差がない激戦でした。
アウェーでの戦いと言われた「NOREN」チームも善戦しており、それほど代表選手同士のスキルが拮抗していたと言えます。
最後に、観客のみなさんはもちろん代表選手のみなさんからも「楽しかった!」「貴重な体験だった!」という感想をいただき本当に嬉しかったです。でも、一番素敵なことは CMS でこんなに盛り上がることができる人達が大勢いることだと思いました。
<<そして、次回の告知!>>
CMS SUNDAY 第2弾 2015年3月15日開催
「CMS どやっカソン!」 あなたの(`ー´) ドヤッ! を教えてください
http://opencu.com/events/cms-sunday-vol2
CMS Sunday Vol.2 は「あなたの(`ー´) ドヤッ! を教えてください」をテーマとして参加者のみなさんに、あまり他の方がやっていないだろう実装や検証をやっていただき、お披露目していただく「どやっカソン」を開催します。
他の方がやっていない実装とは、下記のようなことを考えています。
・よくある内容でも少ないコードで実現するなど効率のよい方法
・既存の機能を上手く利用して新たな機能を編み出す技
・ほとんど知られていないプラグインを検証
・新しいWebの技術と組み合わせた実装
・他のサービスなどと組み合わせた実装
・こんなことできたらいいな、に挑戦
イベントの中で実際に実装や検証していただき、その結果をCMSの垣根なく紹介し合うことで、CMSの強みだけでなく参加者ご自身の技術やアイディアを、みなさんにプチ自慢してください。