テキストサイトを通して出会ったpaperboy&co.
シモダ氏のこうした独特の感性は、ナウでヤングなレンタルサーバー「ロリポップ!」でお馴染みの株式会社paperboy&co.在籍時代にさかのぼる。京都で学生生活を送っていた当時、シモダ氏は日記や妄想ネタを日々更新するテキストサイトの管理人であった。そして、就職活動をしていたとき、paperboy&co.代表取締役(当時)の家入一真氏との出会いで、人生の転機が訪れたという。
「ちょうど大学の留年が決まったタイミングで、ゆっくり就活でもしようかなと思っていた矢先の出来事でした。paperboy&co.は、テキストサイトをやってたときに使っていたサーバー屋さんだったんです。ある日、興味本位でメールを送ってみたら、社長の家入さんから直々に『あなたが運営しているサイトのファンです!』ってメールが返ってきました。当時、学生だったので社長がただの留年学生に直接メールを送ってくれるってことが衝撃でしたね。そこからはもう、向こうのペースに乗せられて…拉致みたいなものでしたね。大学生なのに、即正社員採用が決まりましたから。大学のテスト期間(夏・冬の1ヶ月間)だけ京都に帰れるという条件を結んで、卒業を待たずに1年前から上京して働き始めました」

ネタサイトとして絶大な人気を誇る「オモコロ」 「オモコロ」は、月曜日~金曜日まで平日は毎日更新されるお馬鹿サイト。 30人以上の個性的なスタッフの手によって運営されており、 スタッフの数が200を超えたとき城を攻め落とす予定です。馬に乗れるスタッフがいないので全員歩兵として頑張ります。(サイトの説明より) 最近、デザインを刷新して、さらにパワーアップした。
就職したpaperboy&co.では、マーケティング業務に従事。2005年10月には、インフラがタダで使えるという社内制度を利用してシモダ氏はあるサイトを立ち上げた。それこそが「オモコロ – あたまゆるゆるインターネット」なのだ。
「面白いテキストサイトがたくさんあるのに、大半の管理人は就職をきっかけに閉鎖してしまう。これはもったいないな、と。そこで、『社会人になってもやる理由があればずっとやるんじゃないか?』と考え、オモコロという新たな表現の場所を作りました。趣味だけど、お小遣い稼ぎにもなる。そうやって続けていける形を提示したくて、本業のpaperboy&co.とオモコロという二足のワラジでやり始めたんです。BHBは、オモコロのブランド力をベースに独立したイメージ。そういえば、オモコロではウンコネタをばんばんやっていたんで、paperboy&co.上場をきっかけに片っ端からリンクを外されましたね(笑)。この時、コンプライアンスというやつを勉強しましたよ」