30歳・フリーランスのFLASHデザイナーになるための独学法とは?
タナカさんはWeb制作会社に就職することになった。しかし、あっさり半年でクビになる。
「世の中に実際クビになる人が居るなんて思っていませんでした。しかもそれが僕だなんて…。ホントに”ゆとり”でしたね。そんな感じで、“やばい、このまま路頭に迷うかもしれない!“という、どっちかというと焦りのほうが大きかったです。それで何か武器をもたないといけないって思いまして”FLASHのプログラム“ができるようになれば、なんとかなるかも!と勉強した感じです。FLASHアニメだけでは、無理だったワケです(笑)」
タナカさんは、FLASHのスクリプトをすべて本から独学で学んだという。
「何も分かっていないときって、プログラム自体が謎そのものなんです。何も分からないんですから。謎を解明するために5回、10回と読み直すんですよ。小学校とかの先生が“分からなかったら何回も読み直しなさい”って言うじゃないですか? あれの意味が初めて分かったんですよね。例えば“この”って指示語も、曖昧にせずにきちんと指している内容をじっくり読む。どれ一つとしていい加減にしないんです。すると、だんだん理解できて、知識もついてゆく。30歳にして勉強の仕方を知ったんですよ(笑)」
とタナカさんは振り返る。
そうした独学の甲斐あって、その後、なんとかフリーランスとて活動を始めた。すべてが独立独歩。自分で道を選び、自分で人生を決断し、そして自分で学ぶ。タナカさんのポリシーは、何よりもシンプルな、“自分の正しいと思うやり方を徹底する”ということだったと言える。